1965 年 12 巻 3 号 p. 88-94
(1) 白肉種桃の主要なポリフェノールはクロロゲン酸,クロロゲン酸の異性体,l-エピカテキンおよびロイコアントシアンで,そのうちクロロゲン酸の異性体がもっとも多くみられた。
(2) クロロゲン酸,ロイコアントシアンは6月29日採収のものにもっとも多い。
(3) クロロゲン酸,ロイコアントシアンはともに果皮部に多い。
(4) 桃ポリフェノールオキシダーゼの至適pHは6.2, Km値は5.5×10-3Mである。酵素基質モデル実験では,10mg%のアスコルピン酸でかっ変をおさえることができた。また,低酸素濃度でも酵素反応はかなり進行する。基質同様,果皮部において酵素活性が強い。