1969 年 16 巻 6 号 p. 266-271
(1) 外国産および国産紅茶の高,中,下級品35点についてテアフラビン,テアルビジンの分析と官能検査を行なった結果,テアフラビン含量と水色,滋味の間に高い相関関係のあることが認められた。ただし滋味との関係は間接的なものと考えられる。
(2) 紅茶中のテアルビジン含量は高級品でも下級品でもほとんど差がなく,テアフラビンに対するテアルビジンの比率の高いものは一般に品質がよくなかった。
(3) テアフラビン,テアルビジンに対する水色の重回帰式から計算した値と水色審査評点のずれが小さいことから,主としてこの2者によって水色が支配されていると考えられた。