日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
薄層クロマトグラフィーによるL-アスコルビン酸とエリソルビン酸の分離
梶田 武俊堤 喜代子富永 育子
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1969 年 16 巻 6 号 p. 282-283

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抄録

3種の展開溶媒について検討した結果,ベンゼン系とアセトニトリル系の場合は,一次元法ではAAとEAの分離は不能で,メチルエチルケトン水飽和液のみ分離確認を行なうことができた。しかし展開時間は,ベンゼン系およびアセトニトリル系に比し多少,長い時間を要した。なお,メチルエチルケトン水飽和液を展開溶媒とし,AAおよびEAの濃度変化による分離度を調べたところ,分離限界の濃度範囲は,30~75mg%であり,分離能などの点から最適濃度は40~50mg%であった。
従来のペーパークロマトグラフ法では,展開に約5時間を要するが,本法によると約2時間に短縮することができた。

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