日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
アスパラガス缶詰の製造に関する研究
(第4報) 熱処理によるアスパラガスの剪断値,弾力性および硬さの値の変化
元広 輝重猪上 徳雄
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1973 年 20 巻 1 号 p. 1-4

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抄録

生鮮アスパラガスは組織が硬く(硬さ:14.8~20.0),弾力性がなく(弾力性:0~1),また剪断に対する抵抗力が弱いが(剪断値:3.6~7.2),湯煮によって硬さが急減すると同時に弾力性が著増し,剪断値も生鮮時の約2~3倍に達する。したがって,アスパラガスの湯煮は組織に柔軟性と破損に対する抵抗力を与える。剪断値,弾力性,硬さの値などの物性値からみた。缶詰原料アスパラガスの湯煮時間は,前期収穫のものでは,Mサイズでは135秒,Lサイズでは120秒,mサイズでは105秒,Sサイズでは90秒が最適といえる。

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