抄録
一般に食用とされているフキの葉柄および葉身のほか,ツワブキ,ゴボウ,ギシギシ等の葉身と葉柄の栄養素成分を分析して以下の結果を得た。
(1) すべての試料について,葉身の方が葉柄より栄養素成分が多い。故に葉身も食用に供することが望ましいと考えられる。
(2) 上記の植物を食用とする場合,いわゆるアク抜きのための茹処理をするが,茹処理による栄養素成分の減少度は葉柄より葉身の方が少ないことが知られた。
(3) 野草のギシギシは,一般には食用とされていないが,その栄養素成分は栽培野菜よりはるかに多く,また,味覚的にも優れていることが知られた。