日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
Janthinobacterium lividumの生産する紫色素の抗菌性について
包装食品の微生物変敗防止に関する研究(第14報)
内藤 茂三志賀 一三山口 直彦
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1986 年 33 巻 11 号 p. 759-763

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抄録

(1) ゆで麺より分離したJ. lividumの生産する紫色素をViolaceinと同定した.
(2) 精製したViolaceinの抗菌力を18種類21菌株について検討した結果,B. megateriumについては4菌株について検討し3菌株に対して抗菌力が認められたが添加量を増加することによる抗菌力の増加は認められなかった.しかし高温性のBacillus 4菌株に対しては顕著な抗菌力が認められ,添加量の増加に伴い抗菌力は増加した.その他のBacillus, Micrococcusに対してもViolaceinは抗菌力を示した.一方,グラム陰性桿菌に対しては全く抗菌力を示さず,逆にJanthinobacterium, Chromobacterium及びPseudomonasに対しては増殖促進効果を示した.

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