日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
豆乳のフレーバーに及ぼす温水処理の影響
大村 芳正武知 博憲
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1990 年 37 巻 4 号 p. 278-280

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抄録

脱皮大豆を60~70℃の温水で浸漬処理することによって,大豆臭の少ない豆乳の製造法を検討し,次の結果を得た.
脱皮大豆を水浸漬後,磨砕する前に70℃の温水に5分間浸漬した.この処理により,豆乳のn-ヘキサナール量は未処理の1%に減少し,官能による大豆臭はほとんど感じられなくなった.また,豆乳固形分の損失は未処理の10%程度であった.この温水処理条件では,大豆臭に関与する酵素のうち,リポキシゲナーゼ活性は残存したが,ヒドロパーオキシドリアーゼ活性はほとんどみられなかった.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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