日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
UF膜によって分画したホエータンパク酵素加水分解物の抗原性
中村 哲郎佐渡 秀樹宿野部 幸孝
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ジャーナル オープンアクセス

1992 年 39 巻 1 号 p. 113-116

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抄録
トリプシンで加水分解したホエータンパク濃縮物(WPC)をMF膜およびUF膜で処理し,その分子量分布測定およびin vitroでの免疫反応試験(抑制ELISA 試験)を実施した.MF処理を行うことにより,分解液中の不溶解物は除去されたが, MF処理前後の分子量分布に大きな変化は認められなかった.分子量分布の測定の結果, MF処理で得られた分解物は分子量1000~6000を示した.一方,分画分子量が20000,6000および2000である3種類のUF膜処理による分解物では,いずれも1000~3000であった.また,抑制ELISA試験の結果, UF膜処理することにより,抗原性が膜処理前に比較して1/30~1/200に低下することが分かった.
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© 社団法人 日本食品科学工学会

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