抄録
ヒト型ハイブリドーマを用いて,豆乳に抗体産生増強活性を見いだした.活性は,酸沈澱画分に認められた.さらに酸性沈澱画分をDEAE-Toyopearl 650Mで分画したところ,活性は1つのピークとして得られ,Superose 12HRによるゲル濾過クロマトグラフィーで分子量約290kDaと推定された.また,本抗体産生増強因子(IPSF)は,熱及びトリプシン消化に感受性が高く,他の食品中IPSF同様,タンパク質様物質であると示唆された.さらに,豆乳はヒトリンパ球のIgM及びIgG産生も増強した.