日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
化工澱粉糊化液の流動特性に与える澱粉濃度,リン酸架橋度及び由来澱粉種の影響
朝田 仁鈴木 寛一
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 39 巻 10 号 p. 929-933

詳細
抄録

たれ類の増粘剤として多用される化工澱粉であるヒドロキシプロピルリン酸2澱粉について, 5種類の化工澱粉糊化液の流動特性を澱粉濃度,リン酸架橋度,由来澱粉種との関係で検討した.澱粉濃度3~5wt%の範囲では,化工澱粉糊化液は降伏値を持たない擬塑性流体として挙動した.コンシステンシー係数Kおよび流動挙動指数nの値は,リン酸架橋度の増加に伴い減少したが, logKおよびnの値は,いずれも澱粉濃度に対しては一次関数的に増加した.しかし,流動挙動および流動パラメータKおよびn値の澱粉濃度依存性は,由来澱粉種により差異があることを認めた.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top