日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
ヤナギマツタケ栄養菌糸体の炭水化物および有機酸含量
担子菌類菌糸体の食用化に関する研究(第1報)
吉田 博, 藤本 水石, 林 淳三
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ジャーナル オープンアクセス

1992 年 39 巻 7 号 p. 601-607

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抄録
ヤナギマツタケを合成液体培地で培養し,栄養生長にともなう菌糸体の低分子炭水化物,高分子炭水化物および有機酸含量の変化を検討した.
(1) 培地中に生成された主要有機酸は,シュウ酸,ピログルタミン酸,リンゴ酸およびフマル酸であり,菌糸体の最大生長後にシュウ酸の顕著な蓄積が認められた.
(2) 栄養菌糸体より,トレハロース,グルコース,マンニトール,ミオイノシトール,フルクトース,アラビトールおよびグリセロールが検出され,主要成分はトレハロースであった.トレハロースは菌糸体の生長に伴い増加し,菌糸体の最大生長後は急減し,貯蔵炭水化物としての役割を担うことが示唆された.
(3) グリコーゲン様多糖は,菌糸体の生長にともない増加し,菌糸体の最大生長後は急減し,主要な貯蔵炭水化物であった.熱蟻酸可溶多糖,アルカリ可溶・酸可溶多糖,熱アルカリ可溶多糖,キチンおよびアルカリ可溶・酸不溶多糖は菌糸体の最大生長後においても顕著な含量変動を示さず,細胞壁構成成分としての役割を担うことが示唆された.
(4) 菌糸体の主要有機酸は,リンゴ酸,クエン酸,ピログルタミン酸およびフマル酸であり,シュウ酸を除く有機酸類は菌糸体の生長にともない増加し,菌糸体の最大生長後は減少したが,シュウ酸は,最大生長後も増加した.
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© 社団法人 日本食品科学工学会

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