抄録
8種類の半導体ガスセンサーを用いて,36種類の試料化合物のヘッドスペースガスの測定を行った.測定結果と化合物との関連性を検討するため,測定値をクラスター分析によって分類した.各センサーは特定の化合物や化合物群に特異的応答は示さないものの,相対感度と有機性値,無機性値との相関が高いものがあった.複数のガスセンサーを使用して有機性,無機性との相関関係を検討することにより,化合物の物理化学的性質や香気特性を分類できる可能性が示唆された.
終わりに臨み,本研究にご協力を頂いたフィガロ技研(株),香田弘史氏に深謝いたします.なお,本研究費の一部は文部省科学研究費によったもので,付記して謝意を表します.