食品に遠赤外線を照射した場合の,食品内の熱移動について,理論及び実験による検討を行い,以下の結果を得た.
(1)数学モデルとして,エネルギー浸透モデルと表面熱吸収モデルを誘導し数値計算を行ったが,両者の結果の間に大きな差は認められず,遠赤外線の浸透性はこの系では温度分布に影響しないことが分かった,
(2)試料内の熱移動について数値計算を行い,温度分布を求めた.実測値と比較したところ,両者に良好な-致が得られ,試料内温度分布を予測できることが分かった,
(3)遠赤外線ヒーター温度及び食品回りの熱伝達は,食品表面温度と内部との温度差に影響するが,これらの影響について定量的な予測が可能であることが分かった.