玉葱の食物繊維について,定量法,固さとの関係,貯蔵倍おる変化を検討し,以下の結果が得られた.
1. 玉葱の総食物繊維量は, PROSKYらの酵素-重量法が貝沼変法よりも1.2~1.3倍高い値を示したが,両定量法による各値は有意な相関関係倍あった.
2. 総食物繊維量と針入度の間には危険率5%で有意な負の相関関係が認められ,総食物繊維量が多い玉葱ほど針入度は低く,固い性質を示した.
3. 玉葱は貯蔵中に食物繊維が変化した. i)吊り玉後にはセルロースの増加及びペクチンの性質の変化が認められ,組織が堅固になったことがうかがわれた. ii)冷蔵貯蔵中倍はペクチンが増加した.