労働者健康安全機構労災病院の構築している入院患者病職歴データベース

抄録

労働者健康安全機構が保有している入院患者の病職歴データベース（DB）は、1984年より開始され、現在までのおよそ30年の間に病歴情報は690万件（345万人）、職歴情報は362万件（223万人）の情報を蓄積している。このDBは入院患者の病歴と詳細な職歴だけでなく、生活習慣、雇用形態などに関する情報も備えている病院のDBとしてユニークなものであり、労働と疾病に関する疫学研究、臨床研究、復職支援に関する研究などに利用されている。本稿では、今までの経緯とDBを用いた研究の概略を述べる。