脳と発達
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症例報告
遅発性拡散能低下と脳萎縮を呈した溶連菌感染による敗血症関連脳症の1例
平木 彰佳菊地 正広
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2017 年 49 巻 4 号 p. 271-274

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抄録

 溶連菌感染による敗血症関連脳症と診断し, 後に頭部MRIで遅発性拡散能低下と著明な脳萎縮を呈した2歳女児例を経験した. 患児は発熱3日目にけいれん重積で発症した. 血液培養, 咽頭培養から溶連菌が検出されたが, 髄液培養は陰性だった. 入院時の血液検査では高度の肝機能障害と凝固障害が認められ, MRI拡散強調画像では大脳皮質, 白質, 基底核に高信号を示す小病変が散在していた. 急性脳症に対する集中治療を開始し, けいれんはすみやかに消失したが, 意識障害は遷延し, 重度の神経学的後遺症を残した. 第9病日のMRIではびまん性脳浮腫と白質を中心に遅発性拡散能低下が顕著に認められ, その後大脳は著明に萎縮した. なお血清, 髄液中のサイトカイン解析では, けいれん重積型急性脳症に類似した所見が得られた. 敗血症関連脳症は複数の病因が関与して発症するため, その臨床経過は多様である. 本疾患は予後不良であることが多く, 早期診断と病態に応じた治療が重要である.

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© 2017 一般社団法人日本小児神経学会
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