脳と発達
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陰圧人工呼吸器によるネマリンミオパチー児の在宅呼吸管理
池谷 紀代子梶山 通平沢 恭子大澤 真木子宍倉 啓子鈴木 陽子福山 幸夫
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1988 年 20 巻 5 号 p. 423-428

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抄録
我々は睡眠中に高度の呼吸不全を呈した7歳女児のネマリンミオパチー例を経験した. 本児は5歳前後から呼吸器系の易感染性と感染時の呼吸不全のため, 気管内挿管による呼吸管理を必要として, 入院をくりかえしていたが, 7歳すぎから, 非感染時にも睡眠中に換気不全が出現し, 日常的に人工呼吸器を必要とする状態になった. この例に対し, 米国で市販されている陰圧型人工呼吸器 (Emerson社ChestRespirator) を使用したところ, 換気不全の著明な改善が得られ, 自宅療養が可能となった. 現在, 患児は自宅で夜間のみ同呼吸器を使用し, 日中は元気に普通学級に通学している.
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© 日本小児小児神経学会
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