抄録
小児交互性片麻痺の11歳7カ月男児例を報告した.乳児期より麻痺発作を反復し, 早期より精神運動発達遅滞をきたした.11歳頃より片頭痛が麻痺発作時あるいは独立して見られ, 片頭痛の家族歴を有していた.神経学的にはMyerson徴候陽性, 筋緊張軽度低下, 深部腱反射充進, Babinski反射陽性.歩行時に頸部のジストニア運動や上肢の舞踏病様運動が見られた.発作後に5-HIAAの尿中排泄増多を認め, 133Xe吸入法による脳局所血流量測定およびポジトロンCTで軽度の局所脳血流量の低下が認められた.以上より本症が特殊な片頭痛の1型であることが示唆された.本例にはflunarizineあるいはdiazepam投与が有効であったが, いずれも慣れを生じ易かった.