脳と発達
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小児と成人における抗けいれん薬の血清値および尿中排泄量の差異
藤谷 健Anatole S DEKABANAndrew W ZIMMER
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1974 年 6 巻 5 号 p. 358-362

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抄録
PB, PRM, DPHの複合投与を受けていたてんかん患者, 小児6例, 成人6例において, 各抗けいれん薬の血清ならびに尿中排泄量を検討した. 体重kg当り同じ量の抗けいれん薬を服用している場合, 小児の平均血清値は成人に比べ低かつた. 一方, 尿中排泄量についてみると, PBならびにPRM平均服用量は, 小児において多かつたにもかかわらず, 小児の尿中PB排泄量は成人に比べ少なかつた. しかし, PRMの服用量に対するPRM尿中排泄量の比率は, 小児, 成人ともに同じで, 服用量のおよそ1/3が尿中に排泄されていた. DPHの尿中排泄量は両群ともに極めて少なく, 有意義な差はみられなかつた.
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© 日本小児小児神経学会
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