抄録
PB, PRM, DPHの複合投与を受けていたてんかん患者, 小児6例, 成人6例において, 各抗けいれん薬の血清ならびに尿中排泄量を検討した. 体重kg当り同じ量の抗けいれん薬を服用している場合, 小児の平均血清値は成人に比べ低かつた. 一方, 尿中排泄量についてみると, PBならびにPRM平均服用量は, 小児において多かつたにもかかわらず, 小児の尿中PB排泄量は成人に比べ少なかつた. しかし, PRMの服用量に対するPRM尿中排泄量の比率は, 小児, 成人ともに同じで, 服用量のおよそ1/3が尿中に排泄されていた. DPHの尿中排泄量は両群ともに極めて少なく, 有意義な差はみられなかつた.