オレオサイエンス
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特集総説論文
酵素触媒によるバイオマスからのバイオポリマー合成とその展望
沼田 圭司
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2014 年 14 巻 3 号 p. 103-108

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抄録

理化学研究所 酵素研究チームでは,植物バイオマスおよび海洋バイオマスからバイオポリマーを生合成することを目指し研究を進めている。本総説では,バイオプラスチックであるポリヒドロキシアルカン酸 (PHA) の合成酵素に関する研究および海洋微生物によるPHA合成に関する研究を紹介する。また,熱的性質,光学的性質,結晶性等に優れた新規のPHAの開発を進めており,近年では透明性に優れたPHAや他のPHAと異なる熱的性質を示す新規PHAの合成に成功している。これらの成果に加えて,植物や藻類による二酸化炭素からのPHA合成等,今後の課題についても触れる。

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© 2014 公益社団法人 日本油化学会
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