耳鼻咽喉科展望
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通年性鼻アレルギーに対するWAL 801 CL (塩酸epinastine) の臨床評価
高坂 知節柴原 義博稲村 直樹富岡 幸子田中 正浩丹野 哲子湯浅 涼末武 光子小野寺 亮荒井 英爾古川 加奈子遠藤 里見佐竹 充章
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1992 年 35 巻 Supplement5 号 p. 409-422

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抄録
通年性鼻アレルギーに対するWAL 801 CL (塩酸epinastine) 10mg1日1回の長期投与を含めた有効性および安全性を検討した。
解析対象症例は31例で, 本剤を原則として4週間投与し, 可能な症例でより長期間追跡調査を行ったところ, 最長10週間に達し, 8週間以上の長期追跡調査が出来た症例は10例であった。
最終全般改善度は,「著明改善」7/29例 (24.1%) 「中等度改善」以上17/29例 (58.6%) であった。最終時点での鼻症状の改善率はくしゃみ発作56.0%, 鼻汁44.8%および鼻閉60.7%であった。
副作用は1/31例 (3.2%) に眠気が見られ, 一過性で投与継続中自然に消失し, 安全性に「問題なし」であった。
以上より, WAL801CLは通年性鼻アレルギーに対して1日1回1錠の投与で高い有効性が期待でき, 長期間投与に耐えられる有用性の高い薬剤であると考えられた。
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