Otology Japan
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原著論文
神経線維腫症第2型における人工内耳と聴性脳幹インプラント治療の比較
加藤 央大多和 優里武田 英彦熊川 孝三
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2011 年 21 巻 3 号 p. 244-249

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抄録
神経線維腫症第2型 (neurofibromatosis type 2; 以下NF2と略す) の両側高度難聴の治療として、聴性脳幹インプラント (auditory brainstem implant; 以下ABIと略す) が適応と考えられていたが、最近、人工内耳も有効であるという報告が散見される。そこで、高度難聴のNF2症例に対して人工内耳埋め込みを行った2例と、当科でABI埋め込みを行った7例の聴取成績の比較を行ったので報告する。
当科で行ったABI埋め込み7例中、ABIのみによる語音聴取成績は、CI-2004の文章を用いた検査で、最高でも31%であり、人工内耳埋め込み2例の聴取成績に及ばなかった。
ABIの前段階として、聴神経が解剖学的に保存され、針電極によるプロモントリーテストが陽性であり、腫瘍の圧迫症状が許される程度であるならば、先ずは人工内耳を先行し、より良好な聴取成績を追求すべきと考える。
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© 2011 日本耳科学会
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