1994年に,レーザーを用いた植物工場として,「レーザー植物工場」が提案されて以降,主に10年間の「レーザー植物工場」実現に向けた技術開発を紹介する.その基礎技術として,発光ダイオード(LED)と半導体レーザー(レーザーダイオードともいわれ,LDと略する)を用いた植物栽培技術の進展について述べる.植物の成長には,光合成反応と光形態形成がかかわっている.特に,発光波長とその構成比,光強度,パルス照射時間が及ぼす植物の高速生育と栄養学的解明もなされつつある.さらに,光触媒を利用した植物工場内での抗菌防黴(かび)効果が付加技術として今後有用と考えられる.