筆者らが行った宇宙実験,ならびにそれに関する数値解析結果に関して紹介した.宇宙実験においては,固液界面形状がほぼ平行になるのに対し,地上実験では下部ほど溶融が進んだ.数値解析の結果,この原因は濃度差に起因する自然対流によるものであることがわかった.また,実験中,融液は酸化被膜などに覆われており,マランゴニ対流は抑制されていた可能性が示唆された.マランゴニ対流現象の理解を深めるために,フローティング・ゾーン内の三次元マランゴニ対流に関しても解析を行った.濃度差に起因するマランゴニ対流は自身で誘起する流速は小さいものの,温度差マランゴニ対流と複合化することにより,対流構造に重要な影響を及ぼすことがわかった.