2007 年 76 巻 5 号 p. 499-504
近年,窒化物半導体の薄膜成長装置と走査プローブ顕微鏡を組み合わせ,その表面を原子レベルで評価することが可能となった.主な成果として,膜の極性と表面の組成に依存する表面再構成構造の詳細が明らかになったことがあげられる.最近ではこの手法を用いて,窒化物薄膜成長の極性制御,窒化物薄膜のドライエッチング過程,窒化物薄膜上への金属薄膜成長過程などの研究が展開されている.今後は,強磁性体プローブを用いたスピン偏極走査型トンネル顕微鏡の窒化物希薄磁性半導体への応用など,構造観察に加えて,局所的な物性測定が可能な点を生かした研究が盛んになることが期待される.