2010 年 79 巻 4 号 p. 346-350
イノベーションウェイブは長周期,中周期,短周期の三つに分類できる.日本の長周期ウェイブは明治維新以来,技術導入重視のアンチパテント時代と自主技術開発重視のプロパテント時代を30〜50年周期で繰り返した.現在は第2次プロパテント時代にあり,2030年ごろまで続くと考えられるが,この時代に基礎研究を充実させ,大きな木へと成長する産業研究開発を強化することがイノベーションを創出する.「材料科学と技術の基礎研究,新現象の発見,それに基づくデバイスの開発,メーカー企業との共同開発」という理念のもとに,研究開発を成功させ,事業化に大きく発展した二つの事例・不揮発性メモリーと液晶ディスプレイ用連続粒界シリコン固相成長技術を通して,イノベーションを考える.