応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
研究紹介
コケ植物で重金属を回収する技術
井藤 賀操加藤 由佳梨川上 智榊原 均
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2011 年 80 巻 8 号 p. 710-713

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抄録

ヒョウタンゴケの原糸体細胞の成長パターンを調査し,潤沢な培養条件では指数増殖期が認められたことから,本種が裸地環境へいち早く適応し繁茂できる生存戦略をもつ種類である可能性について意見を述べた.本種の乾燥粉末を利用した金属回収方法は,一般にカーボンニュートラルなプロセスとして分類される.私たちはさまざまな環境制御要因条件で原糸体細胞を生産し,鉛吸着材としての品質評価を実施した.400L規模に大型化した装置で生産した原糸体細胞においても,鉛吸着材としての十分な性能があることが確かめられた.したがって,私たちは,原糸体細胞を鉛回収するための新素材として位置づけ,産業利用できることを提案した.

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© 2011 公益社団法人応用物理学会
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