応用物理
Online ISSN : 2188-2290
Print ISSN : 0369-8009
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呼気診断技術の現状と課題,今後の展望
下内 章人近藤 孝晴
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2014 年 83 巻 1 号 p. 26-32

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抄録

生体内で生成される代謝成分の一部は呼気中に放出される.呼気成分は生体内代謝の有力な情報源となりうる.実際に数種の病気には古来の嗅診が役立つが,人間の嗅覚には限界があり,「がん探知犬」には遠く及びそうにもない.だが,「がん探知犬」の存在は呼気診断が現実的に可能であることを強く示唆しており,実際に肺がんをはじめとしたいくつかの疾患を対象としたメタボローム解析が進行中である.手がかりが見つかり始めているが,呼気採取や高感度分析に関わる課題は山積している.さらなる分析技術の開発とそれを応用した臨床知見を積み重ねることにより,多くの疾患の呼気診断が可能になる時代の到来がそれほど遠くないものと考えている.

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© 2014 公益社団法人応用物理学会
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