2022 年 91 巻 3 号 p. 151-154
飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)は最表面2nm以下の化学情報や100nmの高い空間分解能で化学イメージングが可能な手法であり,生物試料から有機材料,電子材料まで幅広く応用されている.しかし,TOF-SIMSスペクトルおよびイメージングデータは解釈が難しいうえ,データ量が膨大なため,データ解析手法の応用が必要とされる場合が多い.これまでは主成分分析や比負値行列因子分解などの多変量解析がTOF-SIMSデータ解釈に応用され,多くの成果を上げてきた.近年は他の分野での応用で成功を収めているスパースモデリングや機械学習もTOF-SIMSデータの解析に応用されるようになった.それら最新の研究成果の中でも機械学習によるスペクトル予測について詳しく紹介する.