主催: 日本心理学会第84回大会準備委員会(東洋大学)大会長 大島尚
会議名: 日本心理学会第84回大会
回次: 84
開催地: 東洋大学白山キャンパス
開催日: 2020/09/08 - 2020/11/02
本研究の目的は,傷ついた出来事の分類と相手との親密性の関連について検討することであった。本研究では,84名の大学生(男性27名,女性57名,平均年齢20.71歳,標準偏差=0.97)を調査協力者とし,該当の経験内容を報告した48名のデータ(57.1%)をカテゴリ分類の対象とした。沼田(2016; 2019)の分類に基づき,独立して行われた2名による分類の一致係数を検討した結果,十分な信頼性が確認された(k=.92,一致率96.0%)。カイ2乗検定を行ったところ,両者の間に有意な差がみられたため(χ2(4, N=48)=.37, p<.05),残差分析を行った。その結果,親密性の高い相手において,裏切りによる傷ついた経験を報告した人数が有意に多く,親密性が中程度の相手において,いじめによる傷ついた経験を報告した人数が有意に多く,親密性の低い相手において,迷惑・身勝手さによる傷ついた経験を報告した人数が有意に多かった。