主催: 日本心理学会第84回大会準備委員会(東洋大学)大会長 大島尚
会議名: 日本心理学会第84回大会
回次: 84
開催地: 東洋大学白山キャンパス
開催日: 2020/09/08 - 2020/11/02
本研究の目的は,COVID-19 の感染拡大防止のために行われた小学校の臨時休業期間における小学生の生活習慣の乱れとストレス反応との関連について,臨時休業前の学校適応も含めて検討することであった。小学生の子どもをもつ親637名を対象者として,臨時休業前の学校適応状況,臨時休業期間中の生活習慣の乱れ,臨時休業期間中のストレス反応などに関する調査を実施し,510名を分析対象者とした。臨時休業期間中の生活習慣の乱れについては,1・2年生よりも3~5年生の方が「睡眠食事」得点,「テレビゲームスマホ利用」得点,「学習」得点が高かった。また,臨時休校前の学校適応状況が臨時休校中の生活習慣の乱れを媒介にしてストレス反応を予測するモデルについて検討したところ,臨時休校前の学校適応状況がよいほど,ストレス反応が抑制されることが明らかになった。しかし,3~5年生においては,テレビ視聴やスマートフォンの利用時間の長期化によりストレス反応が高められることも示された。