抄録
本研究では異なる作製条件によりCaSiO3セラミックスを作製し、これらの微構造が生体活に与える影響を調査することを目的とした。粉砕条件を制御することにより、多孔質な試料と緻密な結体試料を得ることができた。両者を擬似体液中に浸漬すると、多孔質試料では浸漬1日後で既にアパタイト層が形成され、試料表面を完全に覆っていた。これに対し、緻密な試料ではアパタイトは形成されたが、浸漬25日後でも完全に表面を覆うことはなかった。また、擬似体液中のCa濃度の増加量が多孔質試料の方が大きいことからも、これらのアパタイト形成速度の違いは試料の擬似体液中への溶解速度に大きな影響を受けていることが考えられる。