抄録
IT分野への光通信技術の導入が進み、光とエレクトロニクスの集積を可能とするナノフォトニックデバイスが求められている。我々は、電気-光変換素子を飛躍的に小型化、低消費電力化する基本技術として、エアロゾルデポジション(AD)法による電気光学(EO)材料の開発を進めている。AD法により成膜した鉛ペロブスカイト系材料を系統的に検討し、Pb(Zr1-xTix)O3で現行材料(LiNbO3)の6倍以上のEO効果を持つ透明薄膜の形成に成功した。この値は、従来の成膜方法による薄膜のEO効果を大きく上回るもので、電気-光変換素子の寸法あるいは駆動電圧を従来の1/6にできることを意味する。