抄録
アルミナとジルコニア,それぞれの押出成形体を順序良く束ねたものを,直径を約1/6に絞って同時に押出した.得られた成形体を再度束ねて同時押出を繰り返すことにより,微細なスケールで一方向に第2相が配列した微構造を持つアルミナ/ジルコニア複合材を作製した.押出の繰り返しに伴い第2相の繊維の数は増加し,直径は減少した. 3回の繰り返し押出しにより,直径20ミクロンの繊維状の組織を持つ複合材が得られ,クラックが存在しなかった.細い繊維状の第2相を母相に導入することで単味のアルミナや単味のジルコニアに比べて破壊靭性値が向上した.焼結温度や押出の繰り返し数が複合材の微構造に及ぼす影響および,得られた複合材の機械的性質に及ぼす影響を調べた.