抄録
Ba-Ti-O系酸化物において、Ti3+を有する化合物がこれまでに数種類報告されている。その中でも六方昌系BaTiO3-xについては、酸素欠損に伴う電気伝導率の変化が報告されている。一方で、Ba2Ti13O22、Ba1+xTi8O16等については物性に関する報告はほとんどない。これはTi3+を含有することから本系の合成が非常に困難であり、詳細な合成法が不明であるあることが原因であると推測される。
今回、既報の合成方法を再検討し、良質なBa2Ti13O22、Ba1.2Ti8O16試料の合成に成功したので、結晶構造、物性測定結果について報告する。