抄録
高濃度Nbドープ(Ca,SrO)(SrTiO3)2層状ペロブスカイトが良好な熱電変換性能指数 ZT=0.15 @ 1000 K (ZT = S2 σ T / κ, S : Seebeck係数, σ : 導電率, κ : 熱伝導率)を示す新規n型酸化物熱電材料候補である。特に、Nbドープ(Ca,SrO)(SrTiO3)2焼結体は室温においてわずか~4 Wm-1K-1(NbドープSrTiO3の約60%)の低熱伝導率を示した。SrO層/(SrTiO3)2層界面における効果的なフォノン散乱とCa(MCa = 40)、Sr(MSr = 88)間質量欠陥フォノン散乱に起因すると考えられる。