抄録
LiBH4は約115℃で結晶構造が斜方晶(低温相)から六方晶(高温相)に変化することで10-3S/cmオーダーの高いリチウムイオン伝導性が発現することが確認された[1]。LiBH4の高いリチウムイオン伝導度を利用して軽量な固体電解質としての応用が考えられるが、転移温度以下での伝導度が低いことが問題となる。そこで我々はLiBH4にヨウ化リチウムをはじめとするハロゲン化リチウムを固溶させることで転移温度を低下させ、室温においてもLiBH4の高いリチウムイオン伝導度を保持することに成功した[2]。今回は作製した固溶体の電気化学的特性について調べ、電池を作製しその特性を評価することを目的とした。