抄録
酸化チタン(チタニア)を高濃度のアルカリ水溶液で水熱処理することにより合成されるチタニア誘導ナノチューブは光触媒をはじめとする環境・エネルギー分野での応用が期待されている。このようなチタニア誘導ナノチューブの形態は水熱条件に依存することが知られており、特にアルカリ水溶液の濃度が生成物の形態に与える影響を評価することは重要である。
本研究では、合成条件を制御することにより、0.1 M以下の低濃度水酸化ナトリウム水溶液による水熱処理でチタニア誘導ナノチューブ合成を試み、水熱処理時の水酸化ナトリウム水溶液の濃度の影響について詳細に検討したので、それらの結果について報告する。