抄録
ナノスケールでの自己組織化を利用して,磁性体や熱電材料などの機能性材料が開発されてきている。その一つとして、スピノーダル分解を用いて化学的相分離を起こし、ナノサイズのチェスボード(CB)型ドメイン構造やダイヤモンド型ドメイン構造などのナノスケールでの特徴的な幾何学的パターンを形成するスピネル化合物やペロブスカイト型酸化物が注目を集めている。我々は、熱処理温度、化学組成、冷却速度などの熱力学的パラメータを制御し、化学相分離と試料中の歪場制御を利用して、ナノ構造を有するイオン伝導体を作製し、伝導特性との相関について研究を行ってきている。本研究では、Liイオン伝導体(Nd,Li)TiO3に着目し、試料作製時の冷却速度を制御した(Nd2/3-xLi3x)TiO3(x=0.14)を作製し、イオン伝導特性を評価するとともに、透過型電子顕微鏡法を用いて、その微細構造の特徴について研究を行った。