抄録
Zr は耐食性に優れ、原子炉材料や耐食性容器等として用いられる金属である。この微粒子は、粉末冶金、触媒などの原料として期待されているが、自然発火性のために作製された報告はない。パルス細線放電(PWD)法は、他の気相法より 1~2 ケタ高いエネルギー変換効率を有し、卑金属超微粒子を作製可能な方法である。また、有機物蒸気/霧中で超微粒子作製を行うことにより、有機物被覆処理が容易に行える特徴を有する。
このような特徴を有するPWD 法を用い、Zr の金属細線を使用してZr の超微粒子の作製を行った結果、PWD法によりZr を主相とする有機物被覆超微粒子を作製することに成功した。