抄録
ソルボサーマル合成したY3Al5O12、YBO3およびY3Ga5O12に355 nmの励起光を照射すると400–500 nmの幅の広い発光が観察されることを見出した。Y3Ga5O12の発光は、Y3Al5O12やYBO3よりも高かったが、600 ℃以上の温度で焼成したY3Ga5O12では本発光は消失した。また、錯体重合法で合成したY3Ga5O12では、本発光は観察されなかった。様々な温度で焼成したY3Ga5O12のXRDパターンを測定したところ、600 ℃以上の温度で焼成した試料では低角度側へのピークシフトが観察された。以上の結果から、ソルボサーマル合成したY3Ga5O12を600 ℃以上で焼成することで結晶構造の再構築が起き、特異な発光が消失したものと考えられる。