消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
内視鏡の器械と技術
多画素高密度CCD採用電子スコープに装備されたデジタル帯域強調処理の有用性
片山 修小栗 康平大久保 裕雄加藤 明小林 誠市岡 四象大井 至戸松 成長谷川 みち代国保 美知子海野 寿美石浜 信次
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キーワード: 電子内視鏡, 画像処理
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1993 年 42 巻 p. 51-53

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抄録

 今回開発された多画素高密度CCD採用電子スコープTV-Endoscope TRE-3000(東芝製)には,4段階のデジタル帯域強調処理をリアルタイムに行うことができる回路が標準装備されている。同装置を用いて1992年6月から11月までに,上部消化管1,051例,内視鏡的逆行性膵胆管造影11例,下部消化管92例の計1,154例に対し,リアルタイムのデジタル帯域強調処理を行った。本装置では1/3インチサイズ27万画素のCCDが採用されているので,デジタル帯域強調処理の水平方向の周波数のピークは,4.3MHzと高く設定されている。原画像よりはF1強調,F2強調,F3強調,F4強調と,デジタル帯域強調のgainが1.5,2.0,2.5,3.0と強くなるに従って,特に近接観察時に微細な粘膜模様や血管模様を強調し,末梢まで明瞭にとらえることができた。

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© 1993 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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