消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
内視鏡の器械と技術
カテーテル一体型血管内視鏡の胆膵管への臨床使用経験
石原 武税所 宏光山口 武人露口 利夫長門 義宣崔 馨伝田 忠道永嶋 文尚大藤 正雄
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1993 年 42 巻 p. 54-57

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抄録
 クリニカルサプライ社製カテーテル一体型血管内視鏡を親子方式経口的胆膵管鏡の子スコープとして臨床応用した。カテーテルはイメージ用ファイバーと光源用ファイバーを内蔵し,径15mmのバルーンを先端5mmの位置に装着している。全長は2,100mm,外径5Frおよび7Frの2種類があり,前者は内径0.5mm,後者は内径1mmのチャンネルを有している。胆膵疾患40症例に使用したところ,胆膵管への挿入率,観察能ともに良好であった。特徴として,細径であり通常のERCP用スコープで利用が可能であること,バルーンによるカテーテル先端のセンタリングが可能なこと,チャンネルを介して吸引,洗浄ができ,ガイドワイヤ誘導下に選択的深部挿入が可能なことがあげられる。同チャンネルを介したフラッシュランプダイレーザーによる胆石破砕も可能であった。今後,光量不足やカテーテル先端の柔軟性,耐久性が改善されれば,胆膵疾患の診断,治療に有用と考えられた。
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© 1993 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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