抄録
本研究の目的は, 薬物による歯周局所療法において, 長い臨床実績をもつ中医薬に注視し, 近年MRSA等多くの問題が提起されている抗生物質に代わる治療方法を, 開発しようとするものである。そこで, 強い抗菌・抗炎症作用を示す清熱解毒薬の一つである金銀花と連翹に注目し, その混合抽出液 (煎剤) を歯周ポケット内に直接注入し, 炎症症状の変化を, 歯周疾患の炎症に関連するパラメータを用いて, 薬剤投与直前, 24時間後および1週間後において検索した。その結果, 薬剤を投与しないコントロール側と比較して, 薬剤を投与した実験側でプロービング時の出血, 歯肉溝滲出液量, が24時間後および1週間後で有意に低下し (P<0.05), 臨床症状の改善傾向が認められた。