抄録
ポビドンヨード溶液を併用した超音波スケーラー (Odontoson M ®) を 抜歯予定の下顎大臼歯に応用し, 歯肉縁下細菌叢の変化と歯石残存率について計測し, 手用スケーラーおよび生理食塩水を併用した超音波スケーラーとの比較検討を行った。被験歯は, 臨床検査, 細菌検索後にスケーリングを行い, 1週後に術前と同様の検査を行い, 抜歯した。また, 根面の規格写真撮影を行い, 残存歯石の評価を行った。その結果, ポビドンヨード溶液併用超音波スケーラー群が, GCF量と細菌叢の変化において, 術前と比較して有意な改善を示した。歯石残存率においては, 超音波スケラーを用いた両群が, 歯周ポケットが3.0mm以内で, しかし根分岐部本論文の要旨は, 日本歯科大学歯学会第432回例会 (平成6年6月16日) において発表した。病変においては, 手用スケーラー群と比較して低い値を示した。以上の結果より, 歯周組織の炎症の改善および歯肉縁下の歯石除去において, ポビドンヨード溶液併用超音波スケーラーの有効性が示唆された。