外来受診した下肢静脈瘤患者296人を対象として,治療法を4つの群に分類し,治療法別に治療内容を決定するのに影響を及ぼした患者側因子について検討した.ストリッピング手術群と結紮併用硬化療法群との比較では,病悩期間がストリッピング手術群で有意に長かった(p<0.05).硬化療法単独群では皮膚症状を有する症例はなく,1/2再充満時間でも,ストリッピング手術群(p<0.01),結紮併用硬化療法群(p<0.01)と比較して有意に長く,静脈還流障害が軽度であることが示された.受診動機別の観察では,医療機関からの紹介患者は積極的治療を受ける頻度が,治療経験者からの紹介患者や紹介なしの患者に比較し有意に高率であった(p<0.05).しかし医療機関からの紹介患者でも下肢の症状が静脈還流障害に起因するとは考えられない症例も37.5%と少なくなく,鑑別診断が重要と考えられた.