2002 年 13 巻 3 号 p. 229-232
下肢静脈瘤において出血は稀な合併症であるが,死亡症例も報告されている.今回われわれはBlue blebsから出血をきたし,結紮併用硬化療法を施行した1例を経験した.57歳の男性で,既往歴に塞栓源不明の肺梗塞のある症例である.10年前より両側下肢の静脈瘤に気付いていたが,入浴後,タオルで足を拭いている際に右足関節内側部位のblue blebsからの出血に気付き,近医受診し圧迫止血を受けた.その後,当院を再出血予防目的で受診した.治療方針としては,本人が静脈瘤自体の治療は希望しなかったので,再出血を防ぐことを主眼とした.まず静脈性高血圧の軽減と塞栓源不明の肺塞栓症の再発予防のため,両側高位結紮術を施行した後,出血部位のblue blebs及びその周囲に硬化療法を施行した.治療後10カ月再出血を認めていない.