実践政策学
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観光需要の創出によるシェアサイクル再配置負担の削減
GBFSオープンデータを用いた時空間分析
塚田 開希人有賀 敏典
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ジャーナル オープンアクセス

2026 年 12 巻 1 号 p. 77-84

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抄録
本研究では、シェアサイクルにおける再配置問題に対し、観光需要の創出を通じた需要誘導が有効な改善手段となり得るかを検証する。対象は鎌倉市、藤沢市、逗子市、葉山町の4市町とし、10分間隔で取得したGBFS在庫データを用いて、貸出不可(空車)および返却不可(満車)状態の時空間的な発生実態を把握した。次に、ポート周辺の特性に基づく分類と時間帯別の遷移ルールを用いて観光周遊ルートを生成し、これを外生的な需要として在庫時系列に投入することで、需給アンバランスの改善効果をシミュレーションした。その結果、観光需要の創出により、貸出不可・返却不可状態の継続時間および長時間継続するポート数がともに減少し、再配置問題の緩和が確認された。さらに、トラックによる再配置負担の代替指標として算出した自転車の総輸送距離(台・km)は、最大で約20 %削減され、週1回のトラック再配置と同等以上の効果が得られる可能性が示された。これらの結果は、再配置を供給側の運用に依存するだけでなく、観光回遊を活用した需要誘導により補完できることを示唆する。すなわち、シェアサイクルの運用改善は観光施策と連携した政策的アプローチとして設計し得るものであり、都市における移動効率とサービス水準の向上に資する可能性がある。
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