実践政策学
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高等学校の理科研究活動において現場教員が抱える課題と新たな博士人材の参入についての一考
元大学教員の活用とその組織化
手島 涼太
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2019 年 5 巻 2 号 p. 139-145

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抄録
本論文では、高等学校の理科研究活動において現場教員が指導上困難に感じている点について、先行研究を調査しながら総合的に整理すると同時に、博士号教員および大学教員の参入、また筆者の提案する元大学教員の活用について論じた。現在、スーパーサイエンスハイスクール事業をはじめ、高校生の理科研究活動を推進する動きが見られるが、そのような活動の中で、研究指導に課題を感じている高校教員がいることが明らかになってきた。これに対して、博士号教員の採用や大学教員の参入など、様々な取り組みが見られるが、教員免許を持たない博士号教員特有の課題や大学教員の研究時間確保の観点から、いくつかの課題点があることが考えられる。これら現状を踏まえ、本論文では、元大学教員を活用した新たな研究指導とその組織化を提案した。元大学教員は、現職の大学教員よりも研究指導について豊富な経験を有しており、時間的な制約も少ない。高等学校の在学期間を考えると、3年以内の短期間でも十分な指導が可能であるため、元大学教員でも指導は可能であると考える。また、本論においては、それら指導者を大学内関連組織や大学外組織として組織化することを提案した。今後は、実際の高校現場においてその有用性や組織化における財源や人材の確保などの課題について、実践的に調査することを展望とする。
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© 2019 実践政策学エディトリアルボード
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