実践政策学
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高齢者と非高齢者の2トラック型の新型コロナウイルス対策について
木村 もりよ関沢 洋一藤井 聡
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2020 年 6 巻 1 号 p. 109-114

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抄録
本稿では、新型コロナウイルスへの基本的な対応策として、強力な感染防止対策と緩い対策を交互に取り続けるもの(プランA)、ワクチンや特効薬が利用可能になるまで強力な感染防止対策を継続するもの(プランB)に対峙するものとして、スウェーデンの例を踏まえて、プランCを提示した。プランCでは高齢者を可能な限り隔離状態に置いて保護する一方で、高齢者以外の社会経済活動の制限は感染リスクの高い業態のサービス業の営業・利用自粛等に限定する形で最小限にとどめることで、高齢者以外の感染をある程度許容する。プランCの場合、社会活動や経済活動の抑制の程度は低くなるが、新型コロナウイルスのために提供できる医療キャパシティを一時的に重症感染者数が上回るリスクがある。本稿では、このリスクを防ぐために、医療キャパシティの増大、感染リスク低減のための行動変容と行政による社会生活抑制とその補助政策、高齢者施設の徹底的な保護の重要性を指摘している。このような対応にも関わらず、医療需要が供給量を大幅に上回ることが危惧される事態に至り、いわゆる「医療崩壊」を避けるためのトリアージが必要となった時点において、高齢者と非高齢者を分けて、高齢者については集中治療室(ICU)などにおける延命治療を行わずに緩和ケアのみ行うことを提案した。その一方で、ワクチンが開発された場合には高齢者に優先的に接種することも提案した。
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